わからないときは、辞書を引いて調べますね。私オリジナルの、ホルンのこと、クラシック音楽の辞書です。少しでも、皆さんの参考になればいいとおもってこのページをつくりました。少しづつふやしていきますので、よろしくお願いいたします。調べたい言葉の一番最初の文字をクリックしてください。(ただし内容は、私の考えで書いていますので、あらかじめご了承ください。)

あれきさんだーてくにっく(アレキサンダー・テクニック)

学生時代に「言葉と体」を追求しておられた、野口先生による体操、通称「野口体操」を体験した。おそらく私くらいが学校では最後の生徒だと思う。自分の体を良く知ることによって、音楽の表現能力を高めよう、ということであったが、その頃はなんとなく、出席日数が足りないと卒業できないというのでやっていたが、今となってはとても貴重な授業だったと思う。「野口体操」とはすこし違うが、アレキサンダー・テクニックも自分の体をしり、コントロールすることによって、表現能力を高めるという点ではすばらしいものだと思う。特に今手元にいつも置いている、「「音楽家ならだれでも知っておきたい「からだ」のことーアレキサンダー・テクニークとボディ・マッピング」」という本は、とてもわかりやすく、かつ実用的に書かれている。日本語訳はちょっと適切ではないと思われる部分もあるが、お勧めである。(2002年6月6日)

あんぶしゅあ(アンブシュア・Embouchure)

ファーカスの「フレンチ・ホルン演奏技法」の中で、「奏者の数だけ、アンブシュアも違う。」と述べているように、その形、考え方は、まことに人それぞれである。専門的なことは、専門的に書かれている本に任せることにして、ここでは私の持論を書くにとどめる。アンブシュアは結果であるということだ。結果として、たとえばマウスピースは唇の中央、上三分の二、下三分の一におく、が、一般的であり、無理の無い奏法であるということだ。昔自分の先輩が、一生懸命鏡を見ながら修正をしていたが、その結果はほとんど無残であった。アンブシュアをきれいにすることのみ集中したため、音楽を作ることを置き去りにしてしまった。アンブシュアに限らず、さまざまな点において、初心者の皆さん、これから楽器を始めようという方は、必ず信頼できる先生の指導の下で、ホルンを始めてほしい。万が一修正を迫られる場合は、ものすごい時間と忍耐を要する(約半年から1年)。(2002年6月5日)

あんさんぶる(アンサンブル)

誰かと一緒に演奏するとき、大切なことってなんだろうか。今日のとある練習で本当に考えさせられた。まず「挨拶」だと思う。知った仲間ならともかく、初めて会った人になにも言わずに吹き始めるっていうのはやめよう。「こんにちわ」「よろしく」なんでもいい。「挨拶」をしよう。間違ったら「すみません」といおう。うまくできたら、すり足くらいしよう。ただリズムどおり、音程どおり音を出して、消えていくのはやめよう。「お疲れさま」くらいいおう。

人間誰しも、同じ顔でないように、同じ考えをもっているものではない。同じ音楽を一緒にやっていても、違う考えがあって当たりまえ。ときには音程、リズム、フレージング、アーティキュレーション、アタックの仕方、音色などみんなばらばらのときもある。

そういうときこそ、「挨拶」は潤滑油になる。「あいつ音程悪い。」「肝心なときにはずす」と相手を否定的にみればみるほど、アンサンブルは悪くなっていく。どんなに悪いできでも、「お疲れ様」とさわやかに声をかけてかえろう。

もう一つ、フォルテと書いてあっても、それはあなたが出せる一番大きい音で吹いてはいけない。いつもだれかの音が聞こえる範囲で大きく吹こう。ホルンのパート譜には、俗にいう「白玉(全音符、二分音符」がたくさんある。白玉があったら、誰かがおいしいソロをふいている。

なにもフォルテでなくても、本当はいつもいつも、誰が何をやっているんだろう、と耳と目を全開にしておかなければいけないんだけれども、、、(2003年2月1日)

iい

いきをする(息をする、ブレス、Breathing)

息をする。管楽器の演奏において、「息ができれば」ハードル半分は超えたといえる。或る人は99%とまでいう。自分の経験からいうと、本番で練習のときと同じように息が吸えれば、うまく行く。

最近練習していてわかったこと。それは苦しくて息が本当に欲しいというまで、吹き続けると、体は素直に次の息を吸う動きに反応してくれるということ。あまりに単純なことだけど、これを今まで実感したことがなかった。

息を吸うということは吐く=使うということ。今からだの中にある息を使えば、息を吸う事ができる。当たり前のことかもしれないが、低い音ほど、息を使う。だから低音域をフォルテで吹くというのはかなりの息の量を必要とする。逆に高い音ほど空気の量は必要としない。

たとえば、ロングトーンとか、音階を練習するとき、なるべく息つぎをしないで、ふいてみよう。多分もうだめだというところまでやってみよう。そうすると、自然に胸が開いて、とても自然に息を吸える。こんな年になって、こんな単純ではあるが、とても良いことに気がついたので書いてみた。七夕の日にまた一つ夢がかなった。ありがとう!(2007年7月7日)

おんかい(音階)

音階とは書いてあるとおり、音の階段である。上がるときもあれば下がるときもある。スキップしてあがっていってもよし、滑り降りてもよし。使い方は自由。メロディをよく調べると、だいたい音階と分散和音(またはアルペジオ)でできている。コプラッシの練習曲のほとんど、マキシムの1巻、バッハ、モーツアルト、ベートーベンなどと例をあげればきりがない。並び方が変わると、長調、短調、半音階、全音階、無調、十二音階などとなるし、その昔はひとつひとつに素敵なお名前がついていた。地域によってもいろいろな並び方があり、身近なところでは、沖縄の音階は、レとラがないので聞くとなかなか新鮮に感じる。

ホルンを始めたころ先生が、おっしゃったことは、1に音階、2に音階、なにがなくても音階をさらわなくちゃだめだよ。ということだ。入学試験でも、検定試験でも音階は必ずでる。いやもっと大切な理由の一つに、音階を練習することによって、ホルンのすべての技術的なことのほとんどことが練習できるからだと思う。音の出し方、音程のとり方、指使い、音色など音階を、自分が一番怖い批評家になって練習したら、上達すると思う。毎日同じ方法でなく、リズムを変えたり、アーティキュレーションをかえたりしながらやると、飽きが来ない。最近は、音階をやりなさいとおっしゃった、先生オリジナルの楽しく音階が練習できる兵器と一緒にやっている。(2002年6月5日)

おんげん(音源)

よく「音源はありませんか?」という質問を受ける。「CDを聞いてよく勉強しなくちゃ!」という声もよく聞く。最近はDVDやVIDEOも数多く出回っていて、映像をみて、自分の演奏の参考にする人も多いと思う。

鈴木メソードの基本は、人間は言葉を学ぶとき、まず耳から学ぶように、耳で聞いて音楽を学ぶということである。確かに日本古来の音楽は、いわゆる体を使って覚える、口承伝承音楽であった。お稽古に行ったときは、音楽だけでなく、体の使い方をはじめとして、礼儀作法、生活態度などまですべて「お稽古」した。

しかしながら、クラシック音楽はどうだろうか、たしかに音源、を聞いて勉強するのも一つの手段だと思うが、楽譜というものが存在するかぎり、楽譜か読み取る、そして自分の可能な限りの表現を試みるというのも一つのやり方だと思う。

おんてい(音程)

音程というと、2つのことがまず頭に浮かぶ。一つは、その音固有の高さ=ピッチ。もう一つはある音との距離=バランス。体、(聞いて心地よい)にいい音程ーいわゆる純正律と機械であわせる平均率。その二つの矛盾しているような現実の間をさまよわなければならない。よくアマチュアの団体の指導に行くと、一生懸命チューナーに合わせることになっているのに出くわすが、これは邪道と思う。音楽は常に縦と横の組み合わせであり、点と線の組み合わせである。常にバランスのとれた音程に対する練習が必要である。あるときはチューナーであわせる、あるときは、アンサンブルの中で自分の居場所を見つける。中庸という言葉を思い出したい。(2002年6月6日)

おんてい(音程)その2

音程とは、ある音とある音がどのくらい離れているかを表わす言葉である。先日ある楽器店の書棚で、音程に関する本で、いいなあと思ったものがいくつかあるのを見つけて、できれば買い求めたいと思ったが、とても自分の財布では足りないので断念した。その本は、いわゆる平均律、純正律などと呼ばれる音律に関して書かれた本であった。

われわれがふつう、平均律、純正律などと使っている言葉の成り立ちから始まって、さまざまなことが書かれていたが、所詮立ち読みでは、詳しいことはわからない。

普段の演奏において、たとえば2人が同じ高さの音を演奏するとき、または一オクターブはなれて演奏するとき、あっていないときは、ワウワウという波のような音が、聞こえてくる。ほとんど合っている時は、その波、ワウワウがおおきくて、「ワ」と「ウ」の間隔が長い。逆に会っていないときは、波が小刻みで「ワ」と「ウ」の間隔がとても短い。

では3人、4人で和音(例えば、ド、ミ、ソ、ド)を一緒に演奏する場合は、どうしたらよいか。

まず同じ音を合わせる。その次にいわゆる完全4,5、8度と呼ばれる音程を合わせる。(完全○度という意味がわからない人はごめんなさい。別の機会に説明します。)たとえば、その曲の調がハ長調だとしたら、ド、ミ、ソ、ドの場合ならば、まず根音=ドをあわせる。あったら、ド、ソ、ドをあわせる。最後にミの人が中に入って他の3人に合わせることになる。

そして、ミはド、と長3度の関係にあるので、チューナーであわせるより、少し低めにとると、他の3人とうまく溶け合うことになる。

じゃあ他の場合は、どうしたらよいか。やはり曲を知ることが大切である。また和声、和音の知識が多少なりとも必要になってくる。自分が今何調の何の和音を吹いているのか、そんなこともわからないでただチューナーをみながら、演奏している人をみるとぞっとする。とりあえず、中学の音楽の教科書あたりをよくみてみれば、基本的なことが書いてあるはず。

そして、大まかにいうと、長がつく音程は、基になる音にたいして、チューナーで合っている音程より、わずかに低めにとると合う。その逆に短とつく音程はすこし高めにとると合うということをとりあえず記しておこう。まずは自分の耳で気持ちのよい、心地のよい響きを常に聞き、求めるようにして、体で覚えていくことがたいせつである。(2003年1月24日)

がっき(楽器)

楽器選びというのは、たとえれば、車とか恋人とかに似ている。どんなに人が良いといっても、合わない場合がある。また欲しいと思っていても、手の届かないところにあったり、理想の相手を探しているうちに、結局「青い鳥」物語になってしまったり、ブランド漁りにはしってしまったり、改造しているうちにすっかり様変わりしてしまったり、人の数だけ楽器にまつわる話はあると思う。大事だと思うのは、これは道具であって、大切なのは自分自身、どんな音楽をやりたいのかということだと思う。そうすればおのずと選択の幅が狭くなってくる。たとえば、車を買うとき、私は、大きくもなく、小さくも無く、普通のサイズでエンジンがしっかりしていれば良いと思います。楽器は、自分の好きな奏者の音が出せるような楽器が欲しくてCONNにしました。高音域は得意でないし、あまり必要としないのでフルダブルにしました。ベルカットがあればよかったのですが(普段の移動や、飛行機に乗る際はベルカットに限ります)、無かったし、ラッカーはかかっているほうが良いので今の楽器にまあ満足しているわけです。選び方については、後日別のところで書きます。

もうひとつここに書いておきたいことーそれは、楽器が選べない状況、つまり学校の部活動での楽器について。指導者の方にお願いしたいのは、メンテナンスをきちんとすれば、10年くらいは使える道具だということ。楽器を生徒に与える前に、これは、道具であって、手入れをしなくてはつかえなくなるよ。ということを徹底してください。。いい道具があっても、使いこなせるようになるには、それなりに練習をつまなくてはなりません。生徒さんたちは、ペットを買うような気持ちで楽器に接して欲しい。毎日かわいがればそれだけ愛着もわくものです。えさを与えなかったり、掃除を怠ったりすると寿命が縮みますね。(2002年6月14日)

き

きれいなおとーきれいな音

ホルンに関連した掲示板ことでよくでる質問ーいい音、きれいな音を出すのにはどうしたらよいか。

きれいな音といっても、人それぞれ「きれい」の基準はまったく違う。「○×さんのようにきれいな音」「山の上についたときのようなきれいな音」などと形容詞をつけてみると、イメージがひろがるような気がする。しかし実際は違うと思う。まず楽器を響かせることが一番だと思う。自分の体から出た空気が唇の振動を得て、楽器が鳴り響く。この状態をなるべく自然に、効率よく作り出すことが大切だと思う。

もっと技術的に言えば、いかに短い時間でたくさんの空気を吸い、それを楽器に流し込むか。その通過点となるアンブシュアー極端にひきすぎていないか、ゆるめていないか。振動を作る為に、マウスピースにおさえつけて過ぎていないか。口の中の様子。舌はどの位置?どんな形?自分の体は調子よくても、楽器の方はどうか。中にゴミはたまっていないか。ロータリーはさびていないか。右手の位置は?パイロットがもっているようなチェックリストを作って、音を出すたびに自分の五感を駆使してチェック!

最初から「きれいな音」を作ることはできない。「きたない音」「きれいでない音」の対として「きれいな音」が生み出される。一番いいのは、やはり名手と言われる人の演奏をなるべく身近で聴くことである。CDではなく、本物の音を聴く事である。この点に関して、私はとても恵まれてきた。ホルンをやりたいと思うきっかけは、名手ホルンたちのシャワーを浴びたということもあった。

音楽は体全体で聴くものである。楽器を振動を体で感じることが必要である。しかし実際には、そんな機会がごろごろ転がっているものではない。特に地方と呼ばれるところに住んでいる人は、なかなかそういう機会がないと思う。だからこそ、1年に1回でも、近所に名手が来るというときは、聴きにいくだけでなく、できれば押しかけレッスンをしていただこう。

「きれいな音」はお湯をいれて3分待てば、出来上がりという類のものではない。毎日のさまざまな練習の積み重ねが「きれいな音」になっていくのだ思っている。それは酒づくりに似ている。

少なくとも「きれいな音」という漠然として、あいまいではあるけれども、ある意味においては具体的な目標があるということは、「きれいな音」に近づく一歩をふみだしたということだ。

かくいう私は?!努力が足りなくていまだに悩んでいる。(2003年5月29日)

く

くうきー空気

本当は WARM AIRとCOLD AIRの話を書いてみたかった。なぜ突然この話題を思い出したかというと、、やはり自分の奏法はあれこれ悩んでいるからだ。まず基本、どうしたら、楽器を鳴らすことができるのかいつも悩んでいる。やはりホルンは音色が命だと思っている。自分が人のホルンを聞くときは、いつもその音色に惚れ込む。そしてその音から醸し出されるその人の音楽を聞いているからだ。

楽器を鳴らすということは、私にとってとても大きな課題である。特に今、新しい楽器ーそれも今までとまったく正反対の性格の楽器を鳴らすのは、まるで嫌いなバナナを食べるようなことに等しい。でもバナナもマレーシアのおやつのように、バナナゴーレンにして食べるとおいしいように、手ごわい相手でも自分が少し、変われば、なんとかなるのではないかと考えているうちに思い出したのが、WARM AIRとこLDAIRの話だ。

前書きが長くなった。この話はもしかして、どこかで書いたかもしれないけれど、昔?アメリカのどこかでこの話をきいた。つまりホルンを吹くときは、WARM AIRで吹けということ。両手を口のそばに持ってきて、口を覆うようにして、息を吐いてみよう。そのときの息が暖かいとWARM AIR,冷たいとCLOD AIR。ほら、冬寒いときに、手を温めるために吐く息がWARM AIR、熱い食べ物を冷ますときに、吐く息がCOLD AIR。そのときの口の形がまったく違う。

WARM AIRを出すためには、口を縦にしてHOH(日本語でホー)をいう感じで出す。COLD AIRは、口を横にしてHOO(日本語でフー)そう、ホルンを吹くときに口を横に引いてしまっては、アパチュアが平べったくなって、音がうすらっくなってしまう。

また、おなかの筋肉の使い方も全然違うとおもう。WARM AIRを出すときは、おへその辺りの筋肉で息を支えるような感じがするのに対して、COLD AIRを出すときはどうしてものどから息をだすような感じがする。(2006年7月10日)

こうおんいきー高音域ー高い音

よく、どうしたらハイトーンがでるようになるのですか?とか具体的にこの音がでないので困っています。というような質問のメールをいただくので、なんどか、「クリニックLime・ホルン科」のページでもお答えしてきましたが、ここでは、著名なホルン奏者がどんな風にかんがえているのかを載せてみます。

身近なところで、NHK交響楽団の主席奏者をなさっている、樋口哲生先生が書かれた、Band Journal Book7「うまくなろう!ホルン」(音楽之友社)から。樋口先生自身も「ホルンを始めて1年くらいで高音が簡単に出せれば、(略)こんな本なんか必要ではありません。この私も高音では苦労しました。しかしとっておきの練習方法を編み出してからは「何だとおもうようになりました。」とあります。

次の3つのポイントをあげながら具体的な方法を挙げています。その3つとは「アンブシュアを緊張させる」ことであり、「高音を出せる鍵は、このポイントが70%をにぎっています。」と述べられています。2つ目に「プレス」、最後に「息のコントロール」をあげて、「腹圧とアンブシュア、プレスのコンビネーションで高音域でのバテを防ぎ、良い音で遠くまで響く音が出せるのです。」と述べています。

またその章の結びには「高音はあせらないで、ゆっくりと練習しましょう。疲れたら休むことも大事です。」と結んでいます。

樋口先生には個人的にレッスンをしていただいたこともあるので、彼のアンブシュアに対する考え方、作り方は、できれば直接レッスンして教えていただいたほうが間違いありません。私自身はとても得るものがあって、今に自分に非常に役に立っています。

次に、よく樋口さんの隣で吹いておられる、山本真先生の「朝練ホルンー毎日の基礎練習30分」(全音楽譜出版社)。ここでもおなじようなことが書かれています。「決して無理をしてはいけません。アンブシュア(略)は、横に引きすぎてはいけません。腹式呼吸でしっかり息を撮ってください。」とあります。ただし「過度な圧力はかけすぎないようにしましょう。」とあります。面白いのは、山本先生ご自身は、オーケストラの中では低音域をうけもっていらっしゃるので、低音域についての記述のほうが、高音域より多いです。でも「低音域」を「高音域」に変えて読んでもいいです。ただし、「低音を吹く場合は、ただ唇をゆるめれば音が出るわけではありません。」のところは、「高音を吹く場合は、ただ唇をしめれば音がでるわけではありません。」と読んだほうがいいかもしれません。そのあとも「高音は唇の振動する部分が減る(低音の場合は多くなる)ので、」としたほうがいいかもしれません。

要するに高音域も、低音域もアンブシュアがしっかりしていないといけないとお二人は書かれています。

次にホルンのバイブルとも言われるフィリップ・ファーカス著「フレンチ・ホルン」演奏技法を見てみましょう。

「これはほとんどの奏者にとって一番やっかいな音域で、すべての練習の中で最も細心かつ連続した練習が必要になる。(略)高音域をものにするにまず不可欠なのは、その音域をしょっちゅう、しかも長い時間ふくことである。(略)一番良くあるのは圧力のかけすぎ(略)緊張は、口の両端から中心に向かってかかるのであって、唇を上下に締め付けるのではない。下のあごは、落としたままにしておくこと!」とあります。日本人のお二人と同じ同じことですが、緊張を仕方がとても重要なポイントであることは間違いありませんね。

また、「横隔膜はとても重要である。(略)息をクレッシェンドさせて、(略)横隔膜の圧力を絶えずあげていけばよい。」とあります。

最後に面白い記述として「高音を楽に出すためにとても大切なコツがある。それは唇をほとんど「「はじくように」」して音を上や下にかえることだ。」とあります。これは、なかなか実感がわかないかもしれませんが、ちょっと自分の唇の変化に注意して練習すると得られるものです。

次にフロイデス・リー・ヴェクレ女史の「ホルンがもっとうまくなるーウォーミングアップと練習を考える」(音楽之友社)では、「次の5つの物理的要因を正しく活用すれば、高音域の上達に役立つ」とあり、「@空気の量と速度、A下腹部の支え、B顔面の筋肉、とくにマウスピースの内側と唇の周り、Cより高い音を吹くために舌をee-の位置へいくらか持ち上げる。(略)D圧力(要注意!)が最後の頼みの綱となる。」とあります。

今まで見たきた3人の意見をまとめたような感じです。要するにこの5つの要素がうまくかみ合ったときに高音域はうまくふけるのではないかとおもいます。(2003年3月14日)

こじんゆにゅうー個人輸入の決済(ホルンメールリストへの投稿から)

外国への送金は国によりまちまちですからね。どちらにしても、国際送金となると一歩引いてしまうのが現状。。かな?
私は、自分の経験の範囲でしか、いえませんが、過去にアメリカ、イギリス、フランス、スイス、ドイツの楽譜屋さんから、楽譜を購入しました。ほとんどは、クレジットカードで決済
しましたが、店によって、以前は、銀行の口座に入金する場合と、International Money Order、または 指定された通貨によるチェック(小切手)を送れ、と言う場合がほとんどでした。そのたびに銀行にいったり、郵便局にいったりしました。しかし、最近は一部を除いてほとんどがクレジットカードで出来るようになりましたし、郵便局の窓口にいけば、主要な通貨のMoney Orderはその場で作ってくれます。この点では、なぜかマレーシアの方が進んでいて、迅速にやってくれました。
要は、Time is money(時間を節約するか、お金を節約するか)です。どうも私はやっぱり英語は苦手だけど、安くあげたいという方は、池野さんのページhttp://www2s.biglobe.ne.jp/~t_ikeno/ や、個人輸入代行のページ、神戸楽譜 http://www.kobe-gakufu.com/ へいかれたら、いいと思います。

Kopprasch's etudes-コプラッシュの練習曲(その1)

ホルンがちょっと吹けるようになると、たいていの人がやる教則本に「コプラッシュの60の練習曲」なるものがある。私がこの練習曲であったのは、大学受験の課題曲になっているために、避けてとおれないという事情であった。そのときの課題曲は3,4,6,8,9,10,12,13,14,16の中から当日指定、ただし暗譜ということだった。そのときは無我夢中で、覚えるので精一杯であった。

晴れて入学して、しばらくして学外でついた先生が、コプラッシュの練習曲2巻をすべてやるようにといわれ、大学の2年から60曲全曲に兆戦した。

確かに60曲全部をかじってみたが、そのときはほとんど、音を出すのに精一杯だった。特に1巻の32番、2巻の後半は何度やってもうまくできないところが多かった。今にして考えると、さまざまな原因がわかって、それを解決する方法もわかったきたが、なんであの時気が付かなかったのだろうと悔やむばかり。

さらに、コプラッシュの練習曲のことを知れば知るほど、これはやはりいい練習曲なのだとわかってきた。

たとえば、ケンデるベッツ氏のキャンプでは、全員が氏の前で、コプラッシュの1番を吹かされる。氏によれば、「1番を吹くことで、音程、音色、リズム、音の出し方、ダイナミックス、音楽性などホルンを吹くのに必要なことが、すべてわかる。」「もし、自分の調子が悪いとき、なにかスランプにぶち当たったときは、1番を丁寧にさらうことでスランプから脱することができる。」といわれる。

氏のコプラッシュの1番のレッスンは、下手すると延々と続く。最初の4小節は、ただの音階と言ってしまえば、それまでだが、楽譜どおりに吹けるかといったら、なかなか難しいものである。このようにして勉強していくと、この練習曲は実に内容の濃いものだということがわかる。

1,2番はホルンを吹くのに必要な要素のチェック、移調の練習だとしたら、3、4、13、17、21番はスタッカートの練習と言える。ピアノでもスタッカートの弾き方には、最低3種類あるように、ホルンでも、いろいろなスタッカートの音の出し方がある。3番では普段使う音域の基本的なスタッカートの練習、そして、クレヴェンジャー氏が薦めたように、8分の6拍子のように吹くのと、4分の3拍子のように吹くことによってリズム感を身に付けることができる。

5番はトリルの初歩。トリルの練習の仕方にもいろいろあるが、5番はひとつのサンプルとしていい練習だと思う。これはいきなりinF出やらずに、inB♭から半音づつ上げていくと、やりやすい。

6番は3度の連続。これに指定されているアーティキュレーションで吹くのはなかなかむずかしい。すべてタンギングして吹く方が簡単である。

7番は、譜面にかかれているとおりに強弱をつけてやれば、非常にいい練習。1,2番と同じく、音程、リズムなどホルン、そしてアンサンブルを吹くときに必要なテクニックがすべてさらえるえる。速さも指定されているようにゆっくり。

8番は6番と同じ3度の練習。指と舌の動きがうまくいかないとびっこを引いたようになってしまう。

9,10、12、14、16、19、27、30、31、34番はアーティキュレーション(スタッカートとスラーの組み合わせ)の練習。

11番はトリルの練習であるが、テンポに注意し、トリルのあとの小さな16分音符をキチンと吹くことが重要。

15、22、25番は、旋律的な曲をいかに、音楽的にまとめるかが課題である。また装飾音の取り扱いにも注意しなければならない。

18、20、23,24、26、32、33番は音の跳躍の練習である。特にオーケストラで2,4番を担当する時に、ベートーベン、モーツァルトといった古典派の時代の作品をやる場合は、音の跳躍を避けてとおれない。

28番は、リズムの練習。どうしても付点8分音符と16分音符のような組み合わせは下手すると三連符の似たようなリズム(ジャズのスイング)のようになってしまう。正しく16分音符の刻みを感じながらふけなくてはいけない。

29番は、1,2,7番の延長と考えて見たい。ゆっくりとしたテンポで、正しい音程、強弱をつけながらこの練習ができたら、オーケストラなどで使える場面は多い。中間部はアーティキュレーションの練習。

こうして1巻だけを見ても、さまざまな練習をすることができる。さらに、指定された、調に移調したり、アーティキュレーションを変えて練習することによって、注意深く練習すれば、効果はすぐさまとはいわないけれども、徐々にでてくることは確かである。

逆にいうと、自分の欠点ーたとえば音の跳躍が苦手なときは、それを克服するための練習をすれば良い。またモーツァルトのホルン五重奏をやる、なんていうときは、アーティキュレーションの練習をすればよいし、自分はどうも音程が?というときは1番、といったように用途に応じて使っていけばよい。(2003年8月9日)

Kopprasch's etudes-コプラッシュの練習曲(その2)

コプラッシュの練習曲については、Dr John.Ericsonのホームページ http://www.public.asu.edu/~jqerics/original_kopprasch.htmに詳しく、わかりやすく書かれている。この内容をもとに、東京芸術大学の守山光三教授が、Pipers258号に「コプラッシュの謎」と題して、投稿をしているので、一読することをお勧めする。

さて、私は、前回に引き続き、通常2巻に収録されている練習曲について私論を述べてみる。

2巻も1巻同様、目的別に分けるとすると、スタッカートの練習=35,42,48,50,57,60、、アーティキュレーションの練習=36,37,39,50,41,43,45,50、52,54,58、スラーの練習=38,45,60、音の跳躍=41,47,51,56,60、トリルの練習44、旋律的練習(音楽的練習)38,45,46,49,53,55,59と考えられる。

通常は1巻を終えてから、2巻に進む、また曲の順番に沿って練習曲を進めて行く人が多いと思うが、たとえば2巻の35番は考えようによっては、1番3番4番が吹ける人は音域的に35番もできる。問題は倍以上の量があるため、譜読みと耐久力をつけるために有効である。特に最後の2段はノンブレスで、最後までフォルテで吹ききれればさらによい。しかし実際には、もしすべてピアノなら、ある程度のスピードがあれば、音階をいつも練習しているひとなら、ノンブレスでいけるが、最後の4小節はフォルテ、おまけに低音域にさがってくるので、いかに自分をコントロールしなければならないかという問題に直面する。

実は、練習曲というのは、自分の限界に挑むことに意義があると思っている。ピアノでもそうだが、ひとつの練習曲、楽曲に何ヶ月も時間をかけてやる先生、生徒が多いが,すべてといわないが,やはり1週間、1ヶ月くらいの期限を定めて、ある程度のスピード、ダイナミックスで仕上げていくような練習をしていく習慣を身に付けたほうがよいと思う。だれしもプロになるわけではないけれども、短期間にある程度の技術を習得するということは、結果として自分に自信がつくはずである。また短期間に仕上げるためには、ただ闇雲に回数を重ねていてもできない。根性や神頼みではできない。どうしてできないのか、どうしたらできるかということを考えることがなくてうまくなるはずがない。知らず知らずのうちに、技術的な問題は、どのようにしたら、解決するかという習慣を身につけることができるはずである。

さあ、コプラッシュの1番が吹けるようになったら、35番に挑戦してみよう。いきなり最後まで行こうとは思わず、最初は、繰り返しの前を2つくらいにわけて(5小節+7小節)指を覚える。メトロノームを使って、最初はゆっくり1番を吹くような感じでスタッカートではなく、テヌート、スラーでやってみよう。1番と同じ速さで吹けたら、どんどん速くしていけばよい。強弱も楽譜に書いてあるとおりつけてみよう。3番くらいの速さで吹けるようになったら、スタッカートにしてみよう。いつもいつもスタッカートではつまらないので、アーティキュレーションを変えてみよう。、そうこうしているうちにある程度にスピードでふけるようになったら、繰り返しの後に挑戦してみよう。6小節+6小節+4小節は臨時記号が多いのが、その後は、4小節+5小節+6小節前半と似たようなことが繰り返されているので、指や音をとることはそんなに大変ではないはずである。

最後まで各部分ごとがふけるようになったら、その部分同士をつなげていけば、よい。まだ最初から最後まで吹こうなど考えずに、吹きとおせる部分をふやしていけばよい。最終的に最初から最後までふけるようになったときは、ある程度のスピードもついているはずである。

最後まで吹きとおせる耐久力がついたら、今度は移調してやってみよう。inEは、指使いが結構めんどくさいのでどうしても敬遠しがちであるが、自分の苦手なところというのは、いつも壁になってしまう。普段から壁を作らないように、壁にぶち当たっても、超えられるようにするために、あえて苦手な部分には普段から挑戦するべきである。これはホルンの練習にかぎったことではなく、普段の社会生活にもあてはまることだと思う。(2003年8月25日)

しじゅうそうー四重奏について(ホルンメールリストへの投稿から)

もしよろしければ、カルテットの楽譜で慰問演奏などに使えるものを探しているのですが、どのような楽譜があるのか、購入方法など、過去の楽譜を含め、情報あったらおしえてもらえないでしょうか?
まず、通称「緑本」”Wald Horn Quartette”を持っていれば、 便利です。ただ、この本は、高いのと、本が小さいので、ちょっと見づらいのが難点です。また曲によって、アレンジが良くない(狩人の合唱とか、ラデッキーマーチなど)のがあります。
あと有名なものとしては、the Hornists's Nest社の楽譜でしょう。この中には、ショーのフリッパーズをはじめ、いいものがたくさんあります。私の好きなのは、バッハのアレンジものです。
これらは、ヤマハ銀座店 http://www.yamaha-ginza.co.jp/ 、ネロ楽器 http://www.melody.nu/~nero/、アカデミア http://www.academia-music.com/などで買えます。
あとは、好き好きがありますが、私はバルチモア・ホルン・クラブのものが好きです。シュトラウスのポルカ、ラグタイム、ブラームスのハンガリン・ダ ンス5番、スーザのマーチ、モーツァルトなどがお勧めでしょうか。ここのは、いつもRobert King http://www.rkingmusic.com/から買っています。
また、ピッカ先生 http://www.hpizka.de/4hrs.htm から出ている、カルテット集も、日本ではあまりなじみのない曲がありますけれども、いいものがたくさんあります。値段もさほど高くないし、一冊もっているといいと思います。これは、先生のサイトから買えます。

日本の出版社からもホルンアンサンブルと言う楽譜がでていますよ。ただしこれは、いろんな編成が混じっています。出版社はどこだったかな?調べて報告いたします。

インターネットでの購入は、いろいろ長所、短所がありますが、特に海外からの購入に関しては、多くのところが、所定の申し込み書をつけているので、思ったほど、大変ではありません。ただ、クレジットカードでの支払いですので、FAXで申し込まれるほうが良いと思います。郵便為替は、郵便局にいけば、すぐ作ってくれます。レートがいまいちの代わりに、手数料は安いので、1万円、2万円程度だったら、郵便局がお勧めです。

ついでに、プログラミングのコツは、まずファンファーレ。そして、簡単な挨拶、自己紹介。解説をはさみながら自分たちのやりたい曲。そして、聞いている人が好きそうな曲、一緒に歌える曲という感じで30分くらいのプロを組めば良いと思います。これが、1時間半のフルプログラムだったら、トリオ、ドュエット、ソロというように編成を変えたり、他の楽器(ピアノ、打楽器、チューバ>をいれて3倍の長さにすれば良いと思います。

日本の曲のいいアレンジがあまりないのですが、赤とんぼ、夏の思い出あたりは、ピアノのパートが4部にわかれているので、それを吹いて皆さんと歌いましょうにすれば、いいと思います。

しょしんしゃ初心者のための小品集(ホルンメールリストへの投稿から)

Horn Music for Beginners (Onozo/Kovacs)
これは、ブダペスト音楽出版からでているもので、本当にホルンを始めて間もない人 から使えます。たとえば、小学校のリコーダーでやった?クリーガーのメヌエット、あたりのいわゆ るバロックから始まり、モーツァルト、ベートーベンなどのアレンジ物、そして、ハンガリーの民謡や、ハン ガリーの作曲家に小品集です。音域は、ほとんど5線の範囲内で、一番低いのが下第2線実音B♭、ホルンifではファ、一番高い音は、実音C、ホルンinFではソです。ピアノパートも後半はさすがにチェルニー40番程度のレヴェルですが、前半は、普通にピアノを
習っている子なら、小学校高学年あたりからひけます。

次にお勧めなのは、BOOSEY&HAWKESから出ている、”Classical Album For Horn and Piano"だと思います。これは、少し音域が広がって、上は上第一線実音D,ホルンinFでラ、
下は、ヘ音記号下第二線実音F、ホルンinFでドが出てきます。やさしいものは、オクターブ内です。
少し欲が出てきたら、フロイディス・リー・ヴィクレ女史の”Froydis’Favorite”(フロイディスのお気に入り)がお勧めです。これも3巻セットで、2,3だけでも持っていると便利です。
(ラフマニノフのヴォカリーズとか、その手のきれいなメロディばかり載っています)これは、McCoyのサイト http://www.mccoyshornlibrary.com/catalog.htmからも購入できます。
これらは、Robert King http://www.rkingmusic.com/から購入できます。
日本のものだと、東亜出版社から出ている、管楽器ソロ名曲集1,2,3これは、誰でも知っている歌がホルンで吹けるようにアレンジされています。これは、セットでもっていると
いろいろ便利です。
小学生、中学生や高校生の教科書もホルンのパートだけ書き換えてやるというのもアイディアです。たとえば「中学生の器楽」の最初のほうはピアノ譜がのっ ていませんが、先生にお願いすれば、貸してくださるはずです。

しょしんしゃー初心者のための小品集その2(ホルンメールリストへの投稿から)

グリエールの4つの小品(夜想曲、間奏曲、ロマンス、悲しいワルツ)は、international music company IMCから出ていますが、最近ピッカ先生の所からも出ました。Paxman http://www.paxman.co.uk/から買ったので、9.95ポンド(約1800円プラス郵送料)でした。ピッカ先生の所http://www.hpizka.de/から買うと、12.50ユーロ(約1400円プラスの郵送料)です。ただし、グリエールはピアノパートが難です。ピアノパートの一番簡単なワルツはホルンが難しいですし、ホルンが一番簡単な間奏曲は、ピアニストが嫌がります。(左手が16分音符4つ、右手が三連符)

スクリャービンはそういう意味では無難ですが、ピアノは簡単ではありません。グラズノフはいいかもしれませんが、最後のゲシュトップ、プラスピアニッシモでの終わりは結構いやなものです。曲を選ぶときは、自分のこともさることながら、ピアニストがどういう人か考えながら、選ぶのも大事な要素です。

日本で比較的手に入れやすい楽譜ということであれば、サンサーンスのロマンスヘ長調モーツアルトのホルン協奏曲第3番の2楽章、F.シュトラウスのホルン協奏曲ハ短調の2楽章あたりはいかがでしょうか。いずれも、音域はそんなに極端に高くもなく、低くもなく、初心者の人には、ちょっと大変かもしれませんが、やりがいがあります。

ぜったいおんかんー絶対音感

最近「絶対音感」と題名のついた本を読んだ。ああ、私も同じようなことで悩んでいる。一番困ったのは、マレーシアのオーケストラで、和音の合わせ方をみなあまりよくしらなかったことだ。いまだに音程はめちゃくちゃだけども、少しはましになったと思う。それから、マレーシアの家のすぐそばを貨物列車が、ある一定の時刻に通過するのだが、そのとき必ず鳴らす汽笛の音程が増4度のちょっとはずれで、いつも気持ち悪くなった。ただでさえ、あまりいい組み合わせとはいえない増4度(たとえばドとファ♯)なのに、上の方の音が微妙に高い。日本では、駅のホームでならされる音楽?(とても音楽といえる代物ではない。あれはないほうがまだまし。)の音程やメロディのめちゃくちゃなこと。そして池袋、新宿、東京などはホームごとに違うから、一緒になったときはもう吐き気がする。踏み切りの赤い電球の点滅となっている2音のリズムがずれているのもたまらない。耳をふさぐのは面倒なので、ランプをみないことにしている。

ピアノは、もうその気になって聞くと頭が痛くなるので、なるべく音色を聞くようにしているが、私の伴奏者などに言わせると、意外に音程とかに鈍感なのは、ピアニストらしい。もちろんミケランジェロのように、自分のピアノを持ち歩いて専属の調律師を抱えているような人もいるが、殆どのピアニストは割と気にしないそうだ。だからブラームスのホルントリオなんかやると、もうバイオリニストとホルン吹きが、音程のことでしょっちゅうもめているのが面白いらしい。ピアノ自体は、他の楽器に音程を合わせるということができないので、仕方ないが、バイオリンはもともと♯系の楽器なのに対して、ホルンは♭系なので、本当にあわせるのが難しい。

ホルンだけに限って言うと、私は、いつも楽譜をその音(実音)で読むので、ゲシュトップをやるときにもう頭が痛くなる。読んでいる音の半音下の音を出さなきゃいけないというのは、絶対音感らしきものを持っていると、ものすごい苦痛である。いつまでたってもゲシュトップがうまくならないのは、絶対音感アレルギーだと思っている。また調べたことはないけれども、ホルン吹きというのは、大方、inFで楽譜を読む。たとえば、実音のファがド。だから、アンサンブルとかやるとまた頭痛。みんなの言っている音は、いつも完全5度下に置き換えなくてはならない。

昔作曲を勉強を少しかじったことがあるので、和声とか対位法とかを知っているというのも、時々困った。マレーシアでよく体験したことなのだが、あまりうまくない?といっては失礼なのだが、編曲家が、マレーシアの音楽をアレンジした曲などをやるとき、「おいおい!」とつい口出ししたくなった。写譜も間違いはしょっちゅう。コンピューターのソフトをつかったところで、基本がわかっていないと、「和声の先生がこれは悪い例です」なんていった例ばかりなんてことも。そのたんびに編曲したほうもどんな音がなっているか、わかっていないので、「あのお、私が書き直しましょうか。」といってやったこともあった。

いずれにしても、この件にかんしては、うまいオケ、レベルの高い人達のアンサンブルでは、音程なんてあって当たり前。そんなことはありえないとわかっているし、わからない人にいってみたところで、相手が自分の思っているほうに反応してくれればいいけれども、そんなことはあまりないので、教える時以外は、音程に関しては沈黙を決めている。(2002年10月17日)

チューニング(ちゅーにんぐ)

最近Hornメールリストで、チューニングについて話題になった。質問の内容は次のようであった。

高校の吹奏楽部でホルンを吹いているのですが、パート内でなかなかチューニングが合いません。1人1台チューナーを持っていて、個人練でそれなりにチューナーを活用して練習しているつもりです(もちろんチューナーに頼りすぎずに耳で合わせられるように気をつけています。)

しかし、いざパートになると合わないのです。個人チューニングでは合わせられても5人になると微妙なところでどうしても合わないのです。
考えられる理由としては
・チューナーを使うときにチューニング吹きになっている。
・音色の違い。
・音のイメージが足りない、統一されていない。
・吹き直すたびにアンブシャが変わる

などです。これだけ分かっていれば合わせられそうなものですが、どうも合わないのです。

・音程、音色ともに1stに合わせる。
・息のスピードをそろえる

などいろいろ対策も考えているのですが・・・なにかいいアドバイスをいただければ光栄です。

何人かの方が、返答、アドヴァイスをされたので、私はいいかと思ったが、やはり自分のチューニングに対する考えをまとめておくことも、有意義と考え、 まず各個人の楽器に関するチューニング、そしてアンサンブルをするときのチューニングについて述べる。

ファーカスの「フレンチホルンの演奏技法」を参照されるとわかると思うが、個人の楽器のチューニングは、基本的には、楽器によって、また吹く人によってそれぞれ癖があるし、どの管を何ミリだせばいわゆる機械に合うということは、断定できない。どの楽器でもいわゆる完璧な(機械とぴったり)チューニングなどありえない。ただおおまかなところ、適当なところにあわせておき、あとはその状況に応じて常に対応できるような柔軟性(耳、頭、奏法)を身につけることのほうが大切であると考える。この質問の方によれば、一人一人のひとつひとつの音は、機械にあっているようだが、「いざパートになると合わない」とある。そりゃあ合わないでしょうといいたくなる。アンサンブルはいつも縦と横のいろいろな糸を使って、機を織っているようなものだ。

私の場合、まず新しい楽器を手にしたら、抜き差し管は全部入れたまま、F管でホルンのハ長調(実音のヘ長調、以下音と音階はホルン inFで記す)の音階とアルペジオを吹いてみます。これで極端にピッチが違うようであれば、まず主管を調節します。その次に、2、1、3、12、23のキーを押して半音で下がっていきます。これで各抜き差し管の調整をします。ただし、機械は必ず音が安定したところで見ます。見ながら吹いてはだめ。自分が一番いい音、いい場所だと思ったときに見ます。すると不思議なものでだいたい合っているもの。全部の音を合わせる必要はない。せいぜい今いったところがあっていれば、後は、正しい吹き方をしていれば、4オクターブ吹いても大体合うはず。

大切なことは、むしろ、音階やアルペジオの練習を注意深くやること。たとえば、レは、ト長調なら第五音なので、ぴったりでなければいけないが、ハ長調だと第2音なのでドレとあがっていくときは少し幅が広いほうがよいし、変ロ長調の時は、第三音だから、低めにとったほうがよい。などということがたくさんある。要するに臨機応変に対応できることが重要なのだ。

次にアンサンブルをやる上では、もっとややこしくなる。実はこれは自分の学生時代に本当にあったことなのだが、、、1,2年の時の室内楽の授業のときに、○○教授が、大きなチューナーを机の上に置き、これでちゃんと音階がふけなければ、君たちは室内楽などできない!とおどされたことがあった。実際、完璧にやれた人はたしか誰もいなかったはずである。おまけにそのチューナーは、倍音がどのくらい含まれているかもわかる?!という代物で、われわれはその授業の第一回が終わってから、われ先にとチューナーを買い、にらめっこしながら練習をしたものである。今にして思えば、トンでもないことだったと思うが、誰も信じて疑わなかった。ところが3年になると、バスーンの中川先生が、室内楽の担当になった。われわれはここで、ものすごい洗礼を受けたのである。まさしく、アンサンブルとは、縦糸と横糸のおりものであるとばかり、まずメロディー(横糸)の調整にかかる。先生の意図は、メロディをどのように吹くかで、アンサンブルはできるというのである。メロディ以外のパートはそのメロディに、つけていけばいいのだと。そして縦糸は、一番下の音(バスーン)がちゃんと正しい音程で鳴っていればよいと。そして信じられないくらいすばらしい演奏をしたこと今でも忘れられない。

確か、ブラームスのハイドンの主題による変奏曲の管楽器分奏だっただと思う。まずメロディの吹き方(強弱、抑揚-どこにメローディの頂点をもっていくか、メロディーをどのように感じながら吹くか、音色など)を細かく詰めてあわせる。その話を伴奏パートはよく聞いておき、自分のパートをどのようにするか考える。そして控えめにあわせる。みんなが一体となった感じだった。私は、そのときから、どんな理論を掲げるよりも、どういう音楽をやるのか、どのように音楽を歌うのか、というような基本の基本にもどることが、よい音楽を作ると思っている。

ちなみに、ホルンアンサンブルをやるときは、あまりチューニングをやっても時間の無駄。それよりお互いのパートを聞くこと。自分は今何をすべきかいつも考えながら吹くこと。もし音程があっていないなあと感じたときは、音量を下げる。これはなかなか効果がある。お試しあれ。

オーケストラで不安なときは、私はいつもチェロや、コントラバスを聞き、みるようにしている。ホルンという楽器はオーケストラの曲の中では、弦、木管、金管、打楽器とあわせなくてはならないので、本当に臨機応援、柔軟な対応ができなくてはいけない。理由はあまりないが、どちらかというと饅頭のあんこのような役目がおおいホルンは、土台をささえているチェロやコントラバスに合わせていれば、あまり間違いがないと勝手に思っている。特に4番ホルンを担当するようなときは、本当に助かる。また、ブラームス、ドボルジャーク、チャイコフスキーなどは特に、チェロの弓の使い方を見ていると、なるほど!教えてもらうことがたくさんある。(2002年7月19日)

ちゅーにんぐ・その2(アンサンブルのおけるチューニング)

私がお世話になっている相模ホルンクラブでは、めったにチューニングをしない。理由は特にないけれども、長いことそれがあたりまえで、誰も、「チューニングしましょう。」ともいわないし、合うときはだまっていても合うし、合わないときは、黙っていてもなんとなくみんなであわせようとする習慣がついてしまったからだと思う。

不思議なことかもしれない。楽器もそれぞれ皆違うし、演奏経験もレヴェルも違う。しかし、あえて言えば、みんなでよい音楽を作ろうという気持ちが、なんとなく合ってしまう原因なのかもしれない。

例えば、最近演奏した、バッハ作曲プレリュードとフーガイ短調の場合。私はまずフーガの最後の和音をみんなで演奏した。最初だから結構合っていない。そこで同じ音同士合わせることにした。それもただ吹いていただいて「合わせて下さい」とお願いしただけ。その次に5度の音程を合わせていただいた。最後に第3音(この曲の場合は短3度だからあまり難しくない)の方たちが入っておしまい。

あまりああだこうだというとかえって合わなくなる。むしろ一人一人の耳を信じて合わせたほうがうまくいくというのは、この練習でもよく納得できた。通常の和音を合わせる場合は、普通の人間の耳に心地よい響きが得られれば良いのである。

アンサンブルで最後の和音を吹くことでチューニングをしようというのは、ケンデル・ベッツ氏のアイディアである。これはなかなか良いアイディアで、私はいつもやらせていただいている。「終わりよければ、全て良し。」という言葉があるように、最後の音がよければいいのだ=最後の音くらいよくしよう。また、よくあることだが、最初から練習していると、つっかえつっかえやっているうちに、終わりの方はついついおろそかになることがある。聞いているほうは、どんなに下手な演奏でも最初と最後だけはきちんと聞いているもので、終わるとほっとするものである。それが、最後の最後まで下手だと、もう土下座ではすまなくなる。せめて最後の音くらいはキチンと終わりたい。私はそう思っているので、生徒にレッスンするときも、終わり方だけは、いつもうるさく言う。

話は横にそれたが、最後の音が合ったら、その曲ほとんど仕上がったといっても過言ではない。それはみんなでいつも聞きあうということがまず確認されたからである。特に聞き合う訓練をするために、対位法的作品に常日頃触れることはとても大切である。例えば、「かえるの合唱」のようなカノンをホルンでやってみよう。もうすこしホルンがふけるようであれば、ルバング社ーHal Leonard社から出ている「Selected Duets」の中には、良い二重奏があるのでやってみよう。また、バッハのコラールの数々は、縦の線、横の線を学ぶの大変良いという。ただし、ホルンのアンサンブルに編曲出版されていないのが、残念。自分では何曲か、アレンジして使ってみたが、短いけれど内容が濃く、なかなかよい。(2004年1月3日)

つば

楽器にたまった「水」を皆さんはどうしていますか?実は長い海外生活ゆえこんな疑問をもたなかったのです。人にかからなければ、捨てる場所はあたりかまわずどこでもよかった。ところがある日、日本から来た人に、「あのおどこにすてればよいのでしょうか。」と聞かれて、マレーシアの友人が指で床をさしたにもかかわらず、その方どこからかコップを探してきて、そこにすてたそうだ。日本に帰ってきてあちこちお邪魔すると、雑巾、バケツ、ティッシュなどなど。ところ変われば品変わる。たしか、自分が師事した先生のレッスンでは、スポーツ新聞とか週刊誌だったと思う。かわったところでは、植木。私は家では新聞を広げている。これだと、水を捨てるのに余分な神経を使わなくていいし、なにもしなくても何回も再利用できる。寿命がくれば、古紙リサイクルにだせば良い。(2002年6月11日)

低音域の音の出し方(ていおんいきのおとのだしかた)

最近何ヶ所かで、低音域の出し方についての質問が出ていたので、自分の考えを述べてみたい。

はっきり言って、自分は、高音域も低音域も苦手である。自信を持って吹けるのは五線譜の中の音くらい。よくそんなことで、マレーシア国立交響楽団の奏者が務まったものだとわれながら思う。多分中音域も本当は正しくない吹き方をしているのだと思う。真ん中がキチンと吹けないから高い方も低い方もうまくならないのだと思う。

低音域のコツは特にない。下に下がるにつれて口の周りの筋肉がどうしてもしまらなくなるので、真ん中と同じようにアンブシュアを保つ必要がある。よく、高い音域では「イ」と言うように、低い音域では、「オ」というようにということが、世間ではよく言われているが、私はこれは逆だと思う。高いほど、「オ」。低いほど「イ」とするとよいのではないかと思うが、実際には、ケンデル・ベッツ氏が言われたように、全音域「ウ」で吹くようにしている。これは意外と難しいけれども、私にはうまくいく。

よく声楽家の発声について、高いほうは、頭の上から声が抜けるように、低い方は胸のあたりから鳴るように声を出せといわれている。これはホルンの演奏にもいえると思う。ホルンを持たずに、「ドゥ」とできる限り低い方からできる限り高い方へ歌ってみるとよくわかる。また、低い方を歌うときは、あごがかなり下がる。高い方でもあごは下がるが、心持ちあがるような気がする。よくあごを引けと生徒に指導している例があるが、あれは間違いである。結果としてあごが下に下がる(引かれる)のであって、あごを引いたから低い音が出るものではない。もう一つ、あるときテレビをみていたら、イタリア人で有名なオペラの先生が、高い音も低い音も、口の形を変えないように、と指導しているのをみてピンときた。

ザイフェルト教授は、よく生徒に、なるべく同じアンブシュアでできるだけ全音域を吹くように、と指導されているようであるが、私は、シラブルも同じにするとできるような気がする。私の場合、どうしても同じアンブシュアだと、フォルテが出せないところがあるので、あるところで切り替えるが、ちゃんと歌っていないと音程が悪かったり、音が鳴らなかったりする。

ホルンは、唇の振動によって鳴るわけであるが、実際には、体のさまざまな部分の使い方がかかわっていると思う。これを理論的に説明することは、多くの方がやっているし、私自身はあまり得意でないので、ここでは書かない。しかしながら、大切なことは、自分の体がどのように動いているかということを常にわかろうとしないと(実際には、いつまでたってもよくわからないのだが)、たとえば、いくらアパチュアを大きくとかいわれても、右往左往してしまう。

さて、低音域の音をよくする実際として、Josef Singerの「アンブシュアー・ビルディング」は、なかなかいいと思う。私も20年以上使っている。またノイリングの低音域のためのエチュード、マーティン・ハックルマンの低音域のためのエチュード、バッハの無伴奏チェロ組曲などを使っている。またコプラッシのエチュードを一オクターブ下げてやるというのもいい。いずれにしても毎日のゆっくりとした音階(または意味のあるロングトーン)の積み重ねが一番大切だということはいうまでもない。自分の体を駆使して、よく音を聞き、どういう状態の時良い音(音程が良く、楽器も良くなっている)がでるかを厳しくチェックすることが早道かと思う。(2002年11月14日)

ナチュラル・ホルン(なちゅらる・ほるん)

このホルンについて語るほどの知識は、ほとんど持ち合わせていない。ナチュラルという言葉は、ふつう学校では「自然」という風に訳されているが、もともとはラテン語の「生まれ、生まれ持ったもの」という意味から、人の本性、ものの本質をあらわす言葉である。ホルンの歴史は、人間の歴史といっても過言ではない。人間の歴史がはじまったころから、今のホルンのオリジナルともいえるものがあったとされている。たとえば、ホルンという言葉は、「角」という意味がある。そう、動物の角を使って音を出していたことが、この言葉からも理解できる。

広義にいえば、ナチュラルホルンとは、つまりヴァルブの開発によって、あらゆる音が演奏できるようになるまでの「ホルン」(ヴァルブのないホルン)といってもよい。しかし実際には、いわゆる作曲家が、ホルンという楽器に、コンサートホールでの演奏の機会を与えた時代、17世紀後半から19世紀初頭のころまで使われていた、ホルンを指すことが一般的である。17世紀以前ーいわゆるバロック時代にもホルンと呼ばれる楽器は、さまざまな演奏の機会をあたえられていたが、信号ラッパのような補助的な役割に過ぎなかった。

世界史を学ぶと必ず出てくる、産業革命、実はこのころ鉄鋼・金属の生産が飛躍的に増大していったことも、ホルンの普及に役立っていると思う。最初は短い角や緩やかなカーブのついた金属、そして、長い管を大きく一巻きにした、狩猟ホルン、次第に2重、3重に巻かれていき(コルノ・ダ・カッチャとかボストホルン)、クルークの発明によってさまざまな調での演奏が可能になっていった。

一般に言われているナチュラルホルンの特徴としては、演奏できる音が、基音とその倍音である。またベルを右手でふさぐことにより、倍音以外の音も演奏することができるが、ベルをふさぐことにより、音色がかわってしまうことである。(2002年11月1日)

倍音(ばいおん)

その前に中学校でやった「音の性質」について整理しながらかんがえてみよう。
@音の正体は何か
ー音を出している物体(発音体)は、細かく震えることによって
 音がでる。葉っぱが風に揺られてなる音なんかいい例かな?!
 音の出るような揺れを振動という。
ー物体が振動しても、人が音として感じることができる音(振動数)は約20〜2万Hzの範囲である。
Aではホルンはどうして音がなるのか。
ー唇が振動しているから。この振動が、長い管をつたわって、音となる。
 (だからいくら空気をいれても音はならないわけ!)
B音として伝わる波を音波という。音波は波形であらわすことができる。波の山から山までを波長といい、山の高さを振幅という。
C音は、大きさ、高さ、音色であらわすことができ、これを音の三要素といい、音波の振幅、波長または振動数、波の形で決まる。
ー音の大きさは、空気の振動の大きさ=振幅の大きさで着ます。
ー音の高さは、弦の状態でいえば、強く張るほど高い音がでる。張る強さは同じでも、弦の長さは短いほど、高い音になる同じ長さ、同じ強さで張っても、細い弦の方が高い音をだす。
 いいかえれば、振動数を多くするほど高い音になる。
ー音の大きさ、高さが同じでも波の形が違う=音色が違う。
D金管楽器の場合、管の長さが短いと高い音が出やすくなる=たとえばピッコロトランペット62cm、管の長さが長いと低い音が出やすくなる=トロンボーン270cm。
 ちなみにFホルンは、369cm、B♭ホルンは、270cm。
E「倍音」を辞書で引いてみると、「基音の振動数の整数倍の振動数をもつ音」(岩波国語辞典)「振動数が基音の整数倍であるような上音。
弦または空気柱の振動の場合に部分音として含まれるものは倍音である。音楽では、ある振動数の音に対して、その n 倍の振動数の音を第 n 倍音という。
通常の楽器の音は、基音と倍音が複合したものである。」(goo国語辞典 http://dictionary.goo.ne.jp/cgi-bin/jp-top.cgi)
ここまでくるとだいぶわかってくると思うけれども、このことを実体験としてわかりやすくするのにいい方法がある。ピアノの左側の(低い方)の
鍵盤を、音を出さないように静かにゆっくり抑える。抑えたままピアノのまん中より右側(高い方)の鍵盤を抑えないで、たたいてみよう。そうするとどうだろう!
なんかきこえてきこないか!これが、低い方の音の持つ倍音が共鳴して聞こえてくる音である。
ホルンに限らず、金管楽器は、もともと基音とその倍音だけで演奏されていた。その後歴史の中で、限られた音では飽き足らず、ロータリーや、ヴァルブというものが
発明されて、今のようにたくさんの音が自由に出せるようになったわけ。
F実際にホルンのキーをなにも抑えなくても14個くらいのおとが出せる。これがホルンでいう「倍音」。ええ?!できないよおなんていわずにやってみると
初心者でも5コくらいは出るはず。低い方は、音と音の間が広いけれども、高くなるにつれて間隔が狭くなり、半音以下になる。
だからホルンは「ひっくり返る」わけ。倍音の狭いところでも「唇の振動」をうまくコントロールして倍音を吹き分けられるようになると「ひっくり返り」が減る。

(2002年11月11日)

ふ

ふれーず(フレーズ、メロディの歌い方)

フレーズってなんだろう。メロディってなんだろう。疑問が生じたらまず辞書をひく。フレーズ:phase (1)句、成句 (2)[音]動機の発展により作られる旋律の自然な区分、楽句 メロディ:melody (1)旋律、音楽の節 (2)[フランスmelodie]1830年代以降のフランス近代芸術歌曲をさす。ドイツ語でのリートにあたる語。(以上インフォシーク大辞林http://jiten.www.infoseek.co.jp/Kokugo?pg=jiten_ktop.html&col=KOより)

なんとなくわかったようでわからない。そこで実際の楽譜を見ながら説明しよう。

(全音楽譜出版社:わらべうたによるソルフェージュ・おんがく1より)

音楽の起源をたどると、歌と踊りがはじまりだといわれる。

かんたんな歌を例に考えてみよう。最初は上の「いもむし」はだれでも知っているわらべ歌であるが、言葉を読んでみると、「いもむし、ごろごろ、ひょうたん、ぽっくりこ。」と2つの句(言葉や文章の中の一区切り。文の中で、ある一つの意味を示す単語のまとまり。)に分けることができる。2つの句が合わさって、1つのメロディになっている。

これを読むとき、あなたはどんな風に読むだろうか。きっと、いもむし、ごろごろ、ひょうたん、ぽっくりこの4つの言葉をひとまとまりに感じながらうたっているのではないだろうか。そして「いもむし」と「ひょうたん」は心持ちおおきな声でよんでいないだろうか。4つの言葉の最後の音はいずれもすこし、よわくなっていないだろうか。

今度はこの文を読んだように、うたってみよう。これがこのメロディの歌い方となるとかんがえていい。強弱に関する記号は何一つついていないけれども、すべての音を同じ音量でうたったら、聞いている人に意味がつたわらない。

このメロディを楽器で演奏するときも同じようにすればよいと、わたしは思っている。楽譜に強弱がついていないから、というだけで、なにもしないというのは、違うと思う。

次はもうすこし長い曲をみてみよう。

(全音楽譜出版社:わらべうたによるソルフェージュ・おんがく1より)

「おしょうがつ、ええもんだ。ゆきのようなままくって、こっぱのようなどどくって、あぶらのようなさけのんで、おしょうがつ、ええもんだ。」

またこの文を読んでみよう。無意識のうちに「ええもんだ」の「ええ」を強調していないだろうか。「まま」「どど」「さけ」も少し強調していないだろうか。それがふつうだと思う。だからだろうか、音もすこしばかり高くなっている。

楽器で演奏する場合は、文を読んだように、演奏すればよい。たとえば、最初の4小節は、3小節目の最初の音に向かって少しクレッシェンドする。4小節目の最初の音は前の音より少し小さめ(ディミヌエンド)にする。という風にするということだ。

わたしだったら、最初の4小節はすこし大きな音で演奏する。「ゆきのような」から「あぶらのような」は同じような言葉、フレーズのくりかえしなので、1回目、2回目、3回目と回を重ねるごとに音量を大きくしていく。最後の「おしょうがつ」は大きな音で演奏する。そうすると、おしょうがつってこんなにいいことなんだ!ということが聞いている人にも伝えることができるのではないだろうか。

では、言葉のないフレーズ、メロディはどうしたらよいのだろうか。それはまた次の機会に書くことにする(2003年5月17日)

まうすぴーす(マウスピース・Mouthpiece)

自分でいうのもなんだが、本当にマウスピースには無頓着である。知識もあまりないし、要するにどうでもいいや派なのである。これでは生徒に指導ができないが、興味が無い。ホルンが上達しないのは、練習不足とやり方が悪いせいだといつも思っているせいもある。要するにあまり極端なものでなければ、後は相性のようなものがあって、楽器でも車でも、何でもそうだが、あまり細部にこだわっても、相性が悪いとどうしようもない。わたしの場合、使用したのは、最初にヤマハの何番だったかなとにかく無難なもの。その次はシルキーの27番(シルバー&ゴールド)、そしてアレキも一応8,8F,5,22、バックは、3。今はローソンでP10G-700&S660,P10G-690&S660の2つを使っている。690のリムの方が若干小さい。どれもこれも人にすすめられたもので、自分でこれを買おうを思って買ったものはない。あともらったもので、JKとジャルディネルを持っているが、うまがあわないような気がして置き去りになっている。

ゆ

ゆびづかい(指使い)

最近自分のサイトのアクセスを調べてみたら、ホルンの指使いと検索をかけて、来てくださる方が多いなあと感じた。しかしながら、きちんと書いていないので、ここでご紹介しようと思う。ただし前もって申し上げるがこれは絶対ではなく、一般的なもので、楽器や、曲によって常に変ることがあるということをあらかじめ申し上げておく。またファーカス著守山光三訳フレンチ・ホルン演奏技法(全音音楽出版社)の16ページから18ぺージをみていただければ参考になる。

指使いを語る前にもう一つ。自分の楽器がFシングル、B♭シングル、FーB♭ダブル、B♭ーFダブル、トリプルなのかまず確認しよう。特に中・高校の吹奏楽部等で初めて楽器を始める方たちは、自分の楽器がどれに該当するか、わかる人に聞いてください。そして、ダブルホルンの場合は、左手の親指を押さない状態が、F管なのか、B♭管なのか、わかる人に聞いてください。今言った内容がわからない人は、左手の指をなにも押さないで吹いたときに、実音(実際になっている音)で、ラ、ドがたくさん出るようならば、F管、シ♭、れがたくさん出るようならばB♭管。このことを確認してください。

まず、現在使われているホルンの成り立ちを考え、もともとヴァルブがなかった時代までさかのぼると指使いは簡単にわかります。一つのナチュラルホルンで出せる音というのはかぎられていた。だからモーツァルトの交響曲などは、ドミソがほとんどなのである。これを実際の楽譜に現すと下記のようになる。

Fシングルホルンで出せる音ーここをクリック

Fシングルホルンによる一般的な指使いーここをクリック

両方とも123すべての指を押した場合は、それぞれ全音+長3度=増4度→F管の場合は、B(またはH)管、B♭管の場合は、E管となるが、管が長くなるとコントロールがしにくいことと、音程があまりよくないので、普段はめったに使われないので省略した。

ナチュラルホルンで演奏可能=使用可能な音を組み合わせてできたのが現在私たちが使っている指使いである。この原理がわかっていると、指使いはとてにわかりやすくなる。上記の楽譜で括弧でくくった音は音程が悪いのであまり使わない。しかしトリルなどを指でやる場合など、時に応じて使うこともあるという言う意味で書いた。

B♭シングルホルンで出せる音ーここをクリック

B♭シングルホルンによる一般的な指使いーここをクリック

では実際にはどのような指を使えばよいのか。ある中学高校の吹奏楽部では、教える都合上、B♭管のゆびでやっているところがあると聞く。確かにB♭管は音色も明るく、F管に比べて短いため音がはずれにくい。しかし、ホルンの楽譜がなぜinFが多いのかを考えるとき、ホルンのF管は、やはり音色に幅があり、音域も広いので両方を使いこなせるようになるのが、望ましい。アメリカでは五線の真ん中あたりのドより下はF管、それより上はB♭管を使うということが多い(Pフぁーカス著の。もしあなたが持っている楽器がシングルならば、仕方ないが、もしダブル、トリプルならば、その用途に応じて使い分ける必要がある。

今日本のプロのホルン奏者はだいたいB♭管を多く使いながらも、部分的にF管を使用するというのが一般的である。またウォームアップのとき、ロングトーンをやるときはF管だけでやるようである。次に一般的なダブルホルンの指使いを書いてみる

ダブルホルンの一般的な使い分けーここをクリック

ダブルホルンの一般的指使いーここをクリック

ではどのように使い分けるかの具体例はまた後日アップすることにする。(2006年10月9日)

ろーたりー(ロータリー)

新年早々、楽器を落としてしまった→当然へこむ→いつも修理をしてもらっている○○さんに電話する→修理していただく→もう落とさないようにしなくちゃと誓う。これを何回くりかえしたことか。ハンス・ピツカ氏はいつも、「私は楽器をへこましたことがない。」と自慢していらっしゃるけれども、彼は本当に大切に取り扱っている。見ていても良くわかるが、まるで恋人の手をとるように、赤ん坊を扱うように、楽器を大切にしている。

私ときたら、もう○○さんには頭があがらないほどお世話になっている。それは、クアラルンプールに楽器の修理を専門にやる人がいなかったせいもあるが、私もかなり派手に楽器をいじめてしまったからだ。

と前置きがながくなってしまったが、その○○さんに、先日ロータリーの動きが鈍いと思ったら、どうしたらいいのでしょうか。という初歩的な質問をしてみた。殆どの場合は、ロータリーの軸の部分に汚れがついたり、さびたりしているので、掃除をすればよいとのことでした。

ロータリーって何という方は、ホルンの指レバーの付け根のあたりにあるキャップをはずすと見えるのが、ロータリーの一部分です。

左の図で、ロータリーの中身はお分かりいただけるかと思います。ただしこの図はキャップが一番下になっています。上の方はマウスパイプ(これも知らないという方は、マウスピースを入れる管をマウスパイプといいます)のついている方になります。このロータリーの内部を分解掃除をしたことがある人はわかると思いますが、この軸の部分に、汚れーたとえばほこり、ごみ、食べ物のカスに加えて、つば、スライドグリス、ロータリーの動きを良くするつもりでさした油と一体となって、それを長く放置しておくと次第に動きが鈍くなってしまいます。

これを防ぐためには、まずその原因となる、ごみ、ほこり、食べ物のカスなどが、ロータリー内部のみならず、ホルン全体に入らないようにすることがまず大事でしょう。しかし、ホルンを真空状態に置くことは不可能なので、使わないときは、楽器のケースにしまいます。よくオケの練習時間などに、いすにおきっぱなしでコーヒーを飲みにいったり、トイレに行ったりする人がいますが、私はなるべく、ケースにしまうようにしておきます。こうすれば、誰かが間違えて楽器を落としたり、傷つけたりということもなくなるからです。また、食事のあとは、歯磨きまたはうがいをしましょう。歯磨きをすれば、虫歯や歯槽膿漏の予防になりますし、うがいをすれば、風邪の予防になります。そしてしばらく楽器を使わないときは、必ず中のつばをぬいておくことで錆びを防ぐことができます。

ロータリーにさすオイルも、多すぎないようにしましょう。一日何時間も吹くような人でも1、2週間に一回が限度だと思います。私の師匠の一人、ケンデル・ベッツ氏は、ホルンのメンテナンスは車のメンテナンスと同じだと言っています。たとえば、ロータリーオイルは40時間吹いたら1回だそうです。ちなみに○○さんは、2週間に1回くらいだねえ。とおっしゃっていました。つまりプロ奏者はだいたい1日4,5時間は必ず吹きますので、2週間に1回ということばが当てはまります。じゃあ週1回の日曜ホルニストの方々はどうしたらよいか、やはり40時間吹いたらが良いと思います。よくそういう方たちの中には、楽器を出すたびに動きが鈍いといって、オイルをさす方がいらっしゃいますが、あれは、ますます動きを鈍くさせているようなものです。普通のスタンダードなオーケストラや吹奏楽の曲では、そんなにロータリーが動かなくても十分吹けます。むしろ、使用後必ず水分を取ることを忘れないようにしたほうがよいと思います。

またできたら、3ヶ月から半年に1回くらい内部掃除をすることです。これは、またその詳しい方法は別の機会にするとしても、誰にでも簡単にできることとして、マウスパイプから熱いお湯を入れてやることです。あまり熱いとやけどをしてしまうので、まあお風呂やシャワーの温度でよいですから、勢いよくいれてやれば、出てくる出てくる、小さいごみからヘドロのような塊が!これが管のどこかに付着しているくらいなら、もうロータリーもお掃除時というわけです。お掃除のあとは、必ず水気を取っておきましょう。

予防をしていても罹ってしまう風邪と同じで、やはり時々にぶくなってしまうのは仕方ありません。そういうときはまずオイルを図のように指します。また反対からも。それでもだめだったら、トランペットのピストンにさすようなさらさらのオイル抜き差し管を抜いて、じかにいれてみてください。

それでもだめな場合は、次の点をチェックしてください。特にロータリーバルブを動かす紐が途中で切れそうになっているために、動きが鈍くなっていることがあります。ですから、紐をはずしてチェックしてみます。「えー私そんなのできない!やったことないからわかんない!」などといわずに、切れる前に一度、やってみましょう。わからないひとは、紐がどのようにかけられているか、ざっと絵に書いてみると、なんとなく理解できます。気をつけることは、交差しているところがどちらが上なのか下なのかメモしておきましょう。あとは、大工道具を出して、ねじをなくさないように醤油皿などつかうといいです。でも本当は、誰かがやっているのをみたり、教えていただくのが一番です。紐のかけ方のコツもべつの機会に書くことにします。

またこれは私が実際にあったことなのですが、ロータリーや紐を固定するためにについているねじが緩んでいたり、キャップがちゃんとしまっていなかっただけでも、動きが鈍くなります。ねじがちゃんと締まっているかチェックするだけでも違います。

それでもだめなとき、自分で内部掃除するのは、怖い、できない、苦手、めんどうという人は、まず修理屋さんにお願いすることです。車や人も定期点検をするように、楽器も何がなくても1年に1回くらいは、修理屋さんにみていただく。これが上手になる秘訣であると思います。ちなみにわがままでおっちょこちょいの私の楽器をいつも見てくださっている○○さんは、ヤマハアトリエ東京の小島さんです。小島さんは、いつもつの笛集団の合宿や、音楽大学の合宿などにいらして、ロータリーの分解掃除の仕方など教えてくださいます。自分も分解掃除をできるようになりたいという方は、こういう機会を利用してください。(2003年1月15日 写真は、ファーカス著フレンチホルン演奏技法よりスキャンしました。)

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